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皆さんこんにちは。しばらくブログ更新しないでいました。
アラブ・中東情勢などで忙しくしていました。日ごろ中国を中心にウォッチしているのですが、
アメリカ、ヨーロッパ、中東、アフリカ、ロシア、東南アジア、朝鮮半島、そして日本を含め、
世界のどこかで問題が起きると、ほぼ100パーセントと言って良いほど、
チャイナシュー・ファクターに絡んでくるんです。
ヒト、モノ、カネ、情報、どの視点から見ても、中国の国際政治におけるプレゼンスがそれだけ
高まっているということですね。僕もなかなか休めなくて困っています。泣

先日東京六本木のミッドタウン付近で友人と昼食を食べました。
とても美味しい四国料理のお店で、東京にもこんなにアットホームで美味しいお店があったんだと
感動していました。
お昼過ぎに仕事があったので、11時25分にはお店に着いたのですが、
なんとまだ閉店中、11時半からとのこと。
友人や店員さんから聞かされて驚きました。
日本の会社では、大企業を中心に、
12から13時しか
お昼の休みがないようですね。
しかも、この時間帯が固定されている。
午前中の仕事が早く終わっても12時まで席にいなければならない。
そして、13時には席に
戻っていなければならない。
一部を除いて、すべての企業が同じ時間帯で同じ動きをするから、
当然お店は混雑する。
貴重な1時間の20分くらいを列に並んだりして浪費してしまうのです。
お店にとっても困る。
お店からすれば、当然11時ー14時半くらいまでお店を開いて、
この時間中は、常に平均的に、
キャパシティー内で、お客さんが平均的に来てくれるほうがいい。

僕は友人と店員さんに語った。
中国では12時ー13時なんていう決まりはない。
オフィス街にある企業のトップ同士で話し合い、食事に行く時間を微妙にずらしている。
業種によって、「うちは11時半」くらいには食べたい。「うちは14時ころでもいい。
むしろそのくらいのほうが好都合だ」、「うちはセオリーどおり12時ー13時がいい」。
当然、各企業ごとに事情は異なるわけで、効率よくランチタイムをアレンジすることで、
列に並ばなくて済む。
お店としても、11時 – 14時半まで、同じスピードで、同じ混み具合で
ランチタイムを終えることが出来る。

この話を、ある日本の会社のトップにしてみた。
そうすると、「日本企業はトップが社員を完全に
コントロールしたいんだよ。
あとは、横並びだから、お得意先やクライアントから電話が
かかってきて、
自社の社員が席にいて電話を取れないと、信用問題に関わるから」。
会社にはチームワークや連帯感などが大切なのは、日本の社会では特に顕著なのだろう。
ただ、僕からいわせれば、社員一人一人が自己責任と自己管理の名の下で、最適と思われる
時間帯を能動的に判断し、外に食事に出るのが最も合理的だと思う。
クライアントに関してだって、社員一人一人お客さんは違うんだから、
それぞれ自己責任で相手と
やり取りすればいい。
お昼の時間に外でクライアントと会ったっていいじゃないか。
社長がそこまで管理できるのだろうか。
幻想でしかない。
社員が会社に忠誠心を持って、全力を尽くしているかを判断する基準は、
12時まで席にいて、13時には席に帰ってくる動きではない。
業務の結果である。
業務の結果さえ
しっかり出していれば、それで良し、あとは社員一人一人に任せる、というのが真の意味で会社と
社員の間で信頼関係を醸成する方法ではないのか。

もちろん、中国のように、出勤時間から服装まで、全てが自由すぎて、社員が仕事中にチャットを
するなど怠けたり、
離職率が高くなったりするのは問題だが、日本企業はもう少し肩の力を抜いて、
合理性・結果主義という大義名分を以って、会社と社員との関係をもう一度洗いなおすべきだと、
ミッドタウンを眺めながら、心から思った。

2011年3月3日