東京にて

April 18th,2012
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皆さんおはようございます。加藤嘉一です。
昨日広島へ行ってまいりました。

日帰りでタイトなスケジュールでしたが、各界の方々と意見交換ができ、平和記念資料館も訪問しました。
「平和」という普遍的価値観を如何に世界に広めていくか。
広島という土地、平和というシンボルは日本人が大切に守り、育てていかなければならない。
色んな場所で、色んな分野で汗を流している人たちがいる。
原爆ドームの前で、被爆者として歴史の真実を伝えようとする人。
資料館を訪れ、日本の立場から歴史を振り返ろうとするアメリカ人夫婦。
平和を伝えるために、ボランティアで私に歴史を語ってくれた人生の先輩方。

日本人として生まれて、僕は何をしなければならないのか。
歴史と未来を有機的につないでいくために、いま自分がすべきことは何なのか。
冷静に、でも闘争心と当事者意識を持って取り組んでいきたい。
他力本願からは何も生まれない。
自分が流れを変える。
行動で思考を社会に還元する。
僕よりも若い人たちにそれを呼びかけ、共に取り組んでいきたいと思う。

夜は広島大学で講演をしました。
「世界に出て見えてきたこと」をお話しした。
学生たちはみな積極的で、九州や四国から来てくれた方もいらっしゃった。
広島大学関係者、学生の皆さん、そして今回僕の広島行きを全面的に支えてくださった
人生の先輩に心から感謝申し上げたい。

人間には調子がいい時も悪い時もある。
そんなとき原因を考える。
なぜ自分は上手く話せないのか。
なぜ思考回路が乱れるのか。
大脳と言葉が乖離してしまうのか。
思考と行動にコーディネーションが生まれないのか。

もっと思いっきりとばしたいと渇望する自分。
もう少しセーブして、時間とプロセスを取っていこうと自制する自分。
そんな自分を正しいと思う自分。間違っているかもしれないと不安になる自分。
どこまで考えても、悩んでも、悔しがっても、涙流しても、自分は自分でしかない。
自分は自分以上でも以下でもない。
そんな自分の、心の奥底に眠っている希望と絶望、信念と雑念に耳を傾けること。
自分と向き合うことから逃げてはいけない。
人生の軌跡をイメージしていこう。

僕の人生は挫折の連続。
いっつももがいてばかり。
落ち込んでばかり。
そのたびに自分を責めてしまう。
右手で頬を殴り、左手でかばう。

「もっと自分大切にしろよ」。

そう思うこともある。

辛くても前に進むことを怠らなけば、見えてくる希望がある。

中学生の頃、自転車で通学しながら、毎日自分に言い聞かせていた言葉を思い出す。

「嘉一。お前に才能なんていうものはない。だから努力するしかないんだよ。
人に勝つことが偉いんじゃないんだよ。自分で目標を定めて、それに向かって真っすぐ走るんだ。
己に勝て。それだけだ。前だけを見て、アグレッシブに。流した汗は、絶対に嘘をつかない」

加藤嘉一 2012年4月18日 東京にて