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umi20130915

いつになく苦しいランだった。
呼吸が苦しい。身体が重い。気持ちが乗らない。
20キロ走るところを、7キロで止めようと、心が折れそうになった。

「こんなに苦しいなら、自分が情けなくなるなら、走らないほうがましだ」

結果は走りきった。

「途中でやめたら、カレーがまずくなる」

そう思ったから。

コーチもいない。パートナーもいない。給水をくれる人もいない。

一人だけの、空っぽな時間。

走り終わって作ったカレーは、いつになくうすくてまずかった。

「せっかく走りきったのに…」

やっぱり自分は救いようがないくらい不器用だ。

痛めていた足の容態は少しずつ良くなってきた。
毎日1時間かけて自分で治療をしなければならない。手間もかかる。
1年前の自分だったら「時間の無駄だ」と切り捨ててしまっていたかもしれない。

今なら、それは「自分と向き合う時間」だと思える気がする。

成長の軌跡を爽快に喜べる自分に出会ったことはない。

半信半疑。

だから、不安にもなる。

不安や孤独を噛み締めながら、時に、自分はどこに向かっているのかすら見失いながら、
それでも生きていかなければならないのが、人間にとっての使命なのか。

そんなことを、最近考える。

それでも、どんなに自分が嫌になっても、情けなくなっても、無様になっても、

自分に守りたいと思える何かが存在する限り、僕は走り続けたい。ただ愚直に。

狂おしく鮮明に、僕の記憶を埋め尽くす。

2013年9月14日、ボストンの自宅にて、ミスチルの「しるし」を聴きながら